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ストレプトマイシン🔗🔉

ストレプトマイシン 【英】streptomycin(SM) 【独】Streptomycin 【仏】streptomycine 【ラ】streptomycinum 《同義語》硫酸ストレプトマイシンstreptomycin sulfate 1944年,放線菌Streptomyces griseusの培養液から単離されたが,アミノグリコシド系抗生物質としては最初のものである. L-streptoseと呼ばれる中性糖に2個のアミノ糖が結合した構造で,硫酸塩は白色ないしは淡黄白色の粉末である.グラム陽性菌,陰性菌のみならず抗酸菌に対しても抗菌作用を示す.細菌の70 Sリボソームのサブユニットのうち,30 Sサブユニットに結合しタンパク質合成を阻害する.30 Sサブユニットを構成しているS 12タンパクが,ストレプトマイシンとリボソームとの結合を調節していると考えられている.臨床的には,注射剤が種々の結核症 ,野兎病,ワイル病に用いられ,さらにアンピシリンなどとの併用で細菌性心内膜炎にも用いられる.副作用としては,難聴などの第VIII脳神経障害,まれにショック,腎・肝障害,および皮膚障害としてスティーヴンス・ジョンソン症候群Stevens-Johnson syndrome(皮膚粘膜眼症候群)などが現れることがある.また筋弛緩薬などとの併用でクラーレ様作用も現れ得る.

南山堂医学大辞典 ページ 4023 でのストレプトマイシン単語。