神経痛[シンケイツウ]🔗⭐🔉振
神経痛[シンケイツウ]
【英】neuralgia
【独】Neuralgie
【仏】n
vralgie
【ラ】neuralgia
特定の末梢神経の領域において,その神経の走行に沿って生ずる疼痛発作を神経痛と呼ぶ.他覚的な神経学的異常は通常欠如している.また病理学的にも明確な異常所見はみられない.刺激性の因子が末梢神経に加わり,このため反射性に疼痛をきたすと考えられているが,真の病態は不詳である.かつては独立疾患のように扱われた神経痛もあるが,今日ではほとんどの神経痛が症候性のものとして扱われる.例えば,帯状ヘルペス後の神経痛は感染症の後遺症であり,坐骨神経痛*の多くは腰椎椎間板ヘルニアによる機械的な原因によって生じ,三叉神経痛は小血管による慢性的な圧迫が原因であるとされる.したがって,神経痛という語は疾患名でなく単なる症状名にすぎず,その基礎疾患の診断が真の治療に先立って必要である.三叉神経痛*,舌咽神経痛*を大神経痛major neuralgiaとして特別に扱うことがある.

南山堂医学大辞典 ページ 3721 での【神経痛[シンケイツウ]】単語。