細気管支炎[サイキカンシエン]🔗⭐🔉振
細気管支炎[サイキカンシエン]
【英】bronchiolitis
【独】Bronchiolitis
【仏】bronchite capillaire
細気管支炎は終末細気管支より呼吸細気管支に生ずる炎症で,急性と慢性のものとがある.急性細気管支炎はウイルス性で生後1ヵ月より2歳までの男児に多い.RSウイルス*が大半を占め,アデノウイルス*21型,パラインフルエンザウイルス*3型,インフルエンザウイルス*A2型,ライノウイルス*などでも発病する.上気道の分泌型IgAの乏しいものにみられ,アレルギー*が関与しているともいう.細気管支粘膜の壊死と再生や増殖がみられ,その周囲にリンパ球*,プラスマ細胞(形質細胞*),マクロファージ*が集族(簇)し,脱落した上皮は内腔を閉塞している.成人型のものは慢性で毒ガス,刺激性ガス,異物などを吸入したことに始まっている.せき,胸痛,呼吸困難,喀血などを呈して重症な経過をとる.胸部X線所見では粟粒結核*に類似した小斑状の結節散布を認め,肺は次第に過膨張して横隔膜は平低位をとる.慢性型では二次感染がくり返されるものが多いが,抗生物質投与とIPPB*療法が有効なものもあるという.
南山堂医学大辞典 ページ 2727 での【細気管支炎[サイキカンシエン]】単語。