根尖性歯周炎[コンセンセイシシュウエン]🔗⭐🔉振
根尖性歯周炎[コンセンセイシシュウエン]
【英】apical periodontitis
根尖部歯周組織の炎症性疾患であり,根管からの病的刺激が根尖孔や分岐根管,側枝を通して根尖歯周組織に加わることによって成立する.病的刺激源には根管内に存在する細菌や細菌産生物質,根管内に貯留した組織液の分解産物,外傷性咬合traumatic occlusion(→咬合性外傷),不適合な充填物などがある. 1)急性根尖性歯周炎acute apical periodontitisは刺激が強く働いた場合に発症する.炎症の進行に伴い,歯根膜期,骨内期,骨膜下期,粘膜下期へと移行する.臨床症状は強い自発痛,打診痛,咬合痛があり,歯は弛緩・動揺し所属リンパ節は腫脹し圧痛がある.粘膜下期では波動を触知する. 2)慢性根尖性歯周炎chronic apical periodontitisは根管内からの刺激が弱い状態で持続する場合に発症する.臨床症状は自発痛はなく,打診により違和感を感ずる程度で,自覚症状を欠くこともある.処置は根管内の感染源を除去し,根管を介しての排膿路の確保や,切開し排膿を図る.咬合状態を改善して患歯の安静を保ち,必要に応じて抗生物質や消炎薬を投与する.
南山堂医学大辞典 ページ 2711 での【根尖性歯周炎[コンセンセイシシュウエン]】単語。