コレステロール石[コレステロールセキ]🔗⭐🔉振
コレステロール石[コレステロールセキ]
【英】cholesterol gallstone
《同義語》コレステリン石cholesterin stone, Cholesterinstein, calcul cholest
rol
胆石の一種.胆石は成分組成から,コレステロールを約70%以上含むコレステロール石と,胆汁色素が大部分のビリルビン石に大別される.コレステロール石はさらに,ほとんど純粋にコレステロールからなる純コレステロール石と,ビリルビン,カルシウムも少量含む混合石に分けられる.コレステロール石は肉眼的に前者は白〜灰白色,後者は淡黄〜暗褐色で,いずれも割面は放射状あるいは放射層状構造を示す.コレステロール石は胆嚢内に存在することが多く,カルシウム含量が少ないのでX線透過性である.近年わが国での胆石保有率の増加は,コレステロール石の増加による.その成因には,肝におけるコレステロール過飽和胆汁(催石性胆汁lithogenic bile)生成が関与している.すなわち水に不溶性のコレステロールは,胆汁中では胆汁酸とリン脂質が形成するミセルにとり込まれて,安定なミセル溶液として存在しているが,コレステロールの相対的濃度が後二者による溶存能を超えると,コレステロールは析出し,結石となる.胆汁酸による胆石溶解療法*や体外衝撃波胆石破砕療法*の適応となる.→胆石症

南山堂医学大辞典 ページ 2692 での【コレステロール石[コレステロールセキ]】単語。