コレステロール🔗⭐🔉振
コレステロール
【英】cholesterol(Ch)
【仏】cholest
rol
《同義語》コレステリンcholesterin
C27H46O.典型的な動物体代謝産物であり,卵黄,肝および筋肉など動物性食品には必ず含まれるステロイド*steroid.融点150℃.水に不溶,クロロホルム,エーテル,ベンゼン,熱アルコールで組織から容易に抽出できる.副腎皮質ホルモン,性ホルモン*や胆汁酸*生合成の原料であり,生体膜や血漿リポタンパク質の構成成分.ヒトでは食物から約0.3 g供給されるほか,ほとんどは体内で合成される(約1.5〜2 g).生体内でのコレステロール量は肝を中心とする生合成と胆汁酸分泌および腸肝循環により調節される.食品中のコレステロールは他の脂肪とともに消化・吸収され,キロミクロン*に取り込まれる.吸収されたコレステロールの80〜90%は長鎖脂肪酸でエステル化されている.血中コレステロールはヒトで約200mg/dL,その大部分はエステル型であり,LDL(low density lipoprotein)に存在する.コレステロールエステルはしばしば,他の脂肪と一緒に血管内壁に沈着し,アテローム性動脈硬化症arteriosclerosis(粥状硬化症*)をひき起こす.血中濃度は,家族性高コレステロール血症や黄色腫症で高値を示す.

南山堂医学大辞典 ページ 2690 での【コレステロール】単語。