稽留熱[ケイリュウネツ]🔗⭐🔉振
稽留熱[ケイリュウネツ]
【英】continuous fever, sustained fever
【独】kontinuierliches Fieber
【ラ】febris continua
《同義語》持続熱continued fever
弛張熱*に対する熱型の一つで,1日の朝夕の差が1℃を超えない高熱(通常38℃以上)が持続するものをいう.往年の腸チフス*typhoid feverでは極期にこの熱型をみることが多く,ほかに特異的な所見の少ない本症を疑う根拠として重要であった.今でも本症は放置すればこの熱型をとる頻度が高いが,近年の症例の多くは病初から用いられる化学療法薬の修飾によって熱型が乱れ,むしろ弛張熱を示すものの方が多くなった.他にワイル病Weil's disease(黄疸出血性レプトスピラ症*),髄膜炎*meningitis,リケッチア症rickettsial diseases(リケッチア感染症*)などでしばしばこの熱型がみられる.
南山堂医学大辞典 ページ 2038 での【稽留熱[ケイリュウネツ]】単語。