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ギラン・バレー症候群[ギランバレーショウコウグン]🔗🔉

ギラン・バレー症候群[ギランバレーショウコウグン] 【英】Guillain-Barr syndrome 【独】Guillain-Barr Syndrom 【仏】syndrome de Guillain-Barr 《同義語》感染性多発神経炎infective(infectious)polyneuritis,急性炎症性多発ニューロパシー acute inflammatory polyneuropathy Guillain, Barr,Strohlによって1916年,〔脳脊〕髄液cerebrospinal fluidのタンパク細胞解離を特徴とした予後良好な急性多発性神経根炎acute polyradiculitisとして記載された疾患.前駆症状として感冒様症状,あるいは下痢,腹痛などの腹部症状があり,その後1〜2週間ぐらいして急性に神経症状が発現し,1ヵ月以内に症状が完成し,以後しばらくプラトーの状態が続き,その後3ヵ月〜1年で徐々に回復し,多くは単相性の経過をたどる.神経症状の中心は,弛緩性の運動麻痺で,深部腱反射は早期より消失する.顔面神経麻痺,嚥下障害,構音障害,深部感覚障害,自律神経症状(不整脈,洞性頻脈,血圧の変動,発汗異常)を伴う場合がある.臨床型として,急性脱髄型と急性軸索型があり,急性脱髄型は比較的予後は良好である.急性軸索型は,グラム陰性桿菌(Campylobacter jejuni, Penner 19型)感染が前駆することが多く,血清中に抗ガングリオシド抗体(GM, GD1a)が出現し,症状は重症で回復が遷延することが多い.治療としては,血漿交換(免疫吸着immunosorbent technique)療法(プラスマフェレーシス),高ガンマグロブリン大量静注法などが行われている(Georges Guillain, 1876-1961;Jean Alexander Barr, 1880-1971はともにフランスの神経科医).

南山堂医学大辞典 ページ 1778 でのギラン・バレー症候群[ギランバレーショウコウグン]単語。