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巨赤芽球性貧血[キョセキガキュウセイヒンケツ]🔗🔉

巨赤芽球性貧血[キョセキガキュウセイヒンケツ] 【英】megaloblastic anemia 【独】megaloblastische Anmie 巨赤芽球性造血のために起こる貧血の総称.末梢血では大球性貧血が必発.好中球の過分節や数の減少,血小板数の減少が認められることもある.骨髄では造血細胞の幼若な段階でDNA合成障害に基づく核の成熟障害があり,RNAおよびタンパク合成は障害されないために,細胞のサイズは大きくなり原形質間の成熟不一致が主要な形態学的異常として認められる.このような異常赤芽球を巨赤芽球という.顆粒球系では,大型で核が馬蹄形をした巨大後骨髄球,同じく大型の巨大桿(杆)状核球が認められる.これらの細胞は骨髄内において成熟途中で崩壊しやすい.これを無効造血という.このような特徴を有する骨髄の病態を巨赤芽球症という.巨赤芽球性貧血の主な原因はビタミンB12欠乏症,葉酸欠乏症である.前者は胃内因子欠乏(悪性貧血),胃全摘,吸収不良症候群,後者は低栄養,癌,妊娠,溶血性貧血などの需要増大などにより起こる.

南山堂医学大辞典 ページ 1765 での巨赤芽球性貧血[キョセキガキュウセイヒンケツ]単語。