カルボキシヘモグロビン🔗⭐🔉振
カルボキシヘモグロビン
【英】carboxyhemoglobin
《同義語》カルボニルヘモグロビンcarbonylhemoglobin,一酸化炭素ヘモグロビンcarbon monoxide hemoglobin, Kohlenmonoxyd-h
moglobin
ヘモグロビン*はその配合族のヘム鉄原子が2価の場合,O2, CO, NO,エチルイソチアニドなどのリガンド*(配位子)と可逆的に結合することができる.このうち,COと結合したものがカルボキシヘモグロビン(HbCO)である.試験管内でデオキシヘモグロビン溶液にCOガスを通気すれば容易に得られる.ヘモグロビンのCOに対する親和性はO2の約250倍といわれる.したがって単に酸素ヘモグロビン溶液にCOガスを通気しても,ヘム鉄に結合したO2をCOに置換し得る.CO中毒(一酸化炭素中毒*)はこの理由による.この際血中のHbCOレベルが5%を超えると頭痛,だるさを生じ,40〜60%で意識不明となり死に至る.HbCO溶液はきれいな桃紅色を呈し,可視領域に2本の吸収帯(568, 538nm)を示すが,両吸収帯間の谷がきわめて浅いのが特徴である.

南山堂医学大辞典 ページ 1276 での【カルボキシヘモグロビン】単語。