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核[カク1]🔗🔉

[カク1] 【英】nucleus 【独】Kern 【仏】noyau 【ラ】nucleus 細胞の核は核酸(DNARNA),塩基性タンパクであるヒストン,収縮タンパク(アクチンミオシン,チューブリン,トロポミオシン)を含有し,核膜と呼ばれる多孔性被膜で,周囲の細胞質から境されている.核内に異質染色質heterochromatin(ヘテロクロマチン)(DNAが強く折りたたまれ機能的に不活性化した状態でヒストンと結合し電顕的に黒い島状にみえる部分であり,これの成長したものが細胞分裂時の染色体に他ならない),正染色質euchromatin(活性化DNAとヒストンの結合物で電顕上白くみえる部分),および核小体を区別する.核の大きさは様々である.同じ種類の細胞でもDNA機能の活発な細胞の核は不活発の場合よりも大であり,また肝細胞や神経細胞のように超大形核を有する場合は同一個体内における一般体細胞核よりも整数倍量のDNAが含まれていることが多い(多倍性).核を有する細胞を真核細胞eukaryotic cellといい,細菌などの原核細胞prokaryotic cell(細胞質内に核酸は存在し生物として自己増殖能を示す)と区別する.

南山堂医学大辞典 ページ 1057 での核[カク1]単語。