情報
「文書」を糸口に未解決事件を鮮やかに解決していく爽快ミステリードラマ!体育会系の熱血刑事(波瑠)&頭脳派の文字フェチ刑事(鈴木京香)…最強凸凹コンビが誕生!
詳細情報
◇番組内容
厚生労働省の官僚が突然死し、体内からモスキートペアンが見つかった。これは5年前の手術の際に放置されたもので、その手術の1週間後に放射線技師が刺殺されていた!現場には「も」の一文字…。矢代朋(波瑠)と鳴海理沙(鈴木京香)は、この未解決事件に注目するが…。
◇出演者
波瑠、沢村一樹、工藤阿須加、山内圭哉、西銘駿、高田純次、光石研、遠藤憲一、鈴木京香
【ゲスト】宮迫博之、植草克秀
◇原作
麻見和史『警視庁文書捜査官』(角川文庫/KADOKAWA刊)
◇脚本
大森美香
◇演出
田村直己(テレビ朝日)
◇音楽
村松崇継
【主題歌】平井堅『知らないんでしょ?』(アリオラジャパン)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】横地郁英(テレビ朝日)
【プロデューサー】服部宣之(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/mikaiketsu/
☆Twitter
https://twitter.com/mikaiketsu2018
☆Instagram
https://www.instagram.com/mikaiketsu2018/
『未解決の女 警視庁文書捜査官 #5』のテキストマイニング結果(キーワード出現数BEST10&ワードクラウド)
中尾
手術
病院
須賀
年前
モスキートペアン
小蓮
須賀氏
先生
自分
『未解決の女 警視庁文書捜査官 #5』の解析用ソース(番組内容ネタバレ注意!)&EPG情報の引用
(松河正一)メス。
(山本敦子)はい。
電メス。
はい。
これは…。
(松河森次)癒着が激しい。
門脈へ浸潤してる可能性あるな。
(中尾 勲の声)長いなあ…。
須賀さんのオペ。
♬~
(中尾)うわっ やられた!
クソッ ふざけんなよ。
イベント中なのに。
癒着を慎重に剥離する。
ケリー。
はい。
(アラーム)
(難波達也)
出血量 2000超えました!
血圧下がって
これ以上は危険です!
(候 小蓮)吸引続けます。
(森次)兄さん 無理だ!
♬~
(心電図モニターの音)
〈この1週間後…〉
〈狛江市にある病院に勤務する
放射線技師 中尾勲が刺殺される〉
〈自らの血で 「も」と読める字を
書き残していた事から
警察は 中尾が金を借りていた
闇金業者 茂木信也を
重要参考人として追及したが
証拠不十分で
逮捕状を得るには至らず
いつしか
捜査の歯車は止まってしまった〉
〈その歯車が
再び動き出すのは…〉
♬~
(矢代 朋)待て!
〈それから5年
待たなければならない〉
警察だ。 ナイフを置け。
さあ…。
うわーっ!
やっ! あっ!
うわっ… うっ!
うわっ…!
うわっ! ああ…。
(桑部一郎)矢代!
桑部先輩 手錠を!
(川奈部孝史)後ろ!
♬~
(銃声)
うわああーっ!
(鳴海理沙)うわーっ!
あっ よかった。
夢か…。
よくないわよ。
なんなのよ びっくりした。
すいません。
また 撃たれた日の
夢を見てしまって…。
《そういえば この子
ほんの数カ月前 犯人に撃たれて
生死をさまよったばかりだった》
《明るく振る舞ってはいても
その時の恐怖は計り知れない》
《心の傷は
残ってるのかもしれない》
キャーッ!
あっ!? えっ!?
ちょ… どうしました? 先輩。
誰? 私の部屋で
カップラーメン食べたの。
えっ? あ~ これっすか?
新製品のカレー味と
アジアンパクチー味
珍しかったんで
両方 食べちゃったんですよ。
まさか 泊まったの!?
はい。
書類の整理が一向に終わらなくて。
エヘヘ…。
でも 床が痛くて
結局 椅子です。
「エヘヘ…」じゃないわよ!
なんて事…!
私のお気に入りのアロマが…。
(財津喜延)おはよう。
あっ おはようございます。
(財津)
おっ 矢代くん 今朝は早いね。
はい。 あっ そうだ。
布団にした新聞は
今 片付けますから。
いえ 結構!
えっ?
その代わり 二度と入らないで!
えっ?
あっ… ああっ!
誰もよ!
(草加慎司)おい。
すいません。
いや 女子同士だし
許してもらえるかと…。
(財津)上も
朝から にぎやかでしたよ。
厚労官僚の須賀勇蔵が
ゴルフ場でラウンド中に
突然 倒れたとか。
ゴルフ場?
うん。
えっ それで?
救急搬送されたが
病院に到着する前に死亡した。
解剖の結果 死因は
腹部大動脈損傷による失血死。
原因は 手術用の鉗子。
えっ 手術用の鉗子が
体の中に!?
それも
かなり小型のモスキートペアンだ。
亡くなった須賀は 5年前に
初期の大腸がんの
手術を受けている。
その手術で使った鉗子だろうな。
っていうか お前
倉庫番になっても
まだ道場の風呂を使ってるのか?
はい。
じゃあ 医療ミスですか?
しかし なぜ 5年後に?
解剖医の話では この辺に
臓器と臓器の間に挟まるように
残されていた鉗子があって
ゴルフのスイングの動作によって
その先端が動脈損傷を起こした
という事らしい。
イテテテテ…。
想像しただけで…。
シュってやったら
ブスッ! だぜ。
んなもん残しとくなんて
ろくでもねえ医者だよ。
いいえ お医者さんは
まあ テレビとかだと
威張ってて自己主張の強い職業に
見えますけど
実際は 我々と同じ
地道に人のために尽くす
尊い仕事です。
(朋の声)自分の時も…。
出血量 2000!
これ以上は危険です。
(森次)大丈夫だ。
絶対 俺が死なせない。
(朋の声)自分が命拾いしたのは
あの先生のおかげです。
母なんて
もう このまま あの先生と
結婚しちゃったら… なんて。
結婚!?
そのあとのリハビリも
何回も見に来てくれて
お医者さんに
やっぱり 悪い人はいないなって。
お前のそこにも
2~3本 残ってるかもよ。
えっ? イテテテテ…。
何? あれ。
そう スラッとマジメくんは
今日も張り切ってる。
おっ?
モスキート…。
♬~
来ましたよ。
院長の松河正一さんですね?
あ… 警察です。
5年前 あなたが手術をなさった
須賀勇蔵さんの件について
お伺いしたい事があるんですが。
松河総合病院といえば
これも5年前…。
放射線技師が刺殺された事件です。
しかも 事件があったのは
例の官僚の須賀勇蔵の
手術があった1週間後。
におうな。
においますね。
ええ。 カップラーメンの
カレーのにおいも消えない。
あっ 辞書なんか持って
文書捜査っぽくなってきたじゃん。
はい。 モスキートって
おしゃれな名前かと思ったら
蚊という意味でした。
しかし
こんなの 体の中に忘れるって。
いや まれにあるそうだよ。
だから 病院によっては
医療ミス防止のために
オペ終了後の体内に
異物残存がないかどうか
チェックする
レントゲン撮影をする決まりが
あるそうだ。
はっ レントゲン…。
という事は 放射線技師の仕事。
確かに 須賀の手術後に
中尾が異物残存チェックの
レントゲン撮影をした
可能性がある。
もしかして 中尾さんは
レントゲン写真を見て
須賀さんの体内に
モスキートペアンが
残されている事に気づいた。
そして それが原因で
1週間後に殺された。
もしかして
このダイイングメッセージの「も」は
闇金業者の茂木の「も」ではなく
モスキートペアンの「モ」?
おっと バディ感 出てきたね。
いや…。
5年前の手術室で
一体 何が起こったのか?
モスキートペアンが
残されていたのは
ミスか? それとも故意か?
だとしたら
誰が? なぜ?
ちょっと その辞書
よく見たら 私のお気に入りの。
ああ… はい。
昨日 枕に使って。
枕?
信じられない!
返して!
ちょ… 先輩!
ねえ 一緒に捜査しましょうよ。
まだまだかな?
フッ…。 ええ。
あっ…!
〈凶悪事件の時効廃止に伴い
作られた
警視庁 特命捜査対策室
その6係〉
〈文字から真実を暴く刑事たちが
未解決事件に挑む〉
室長 我々6係に
この5年前の
放射線技師 中尾勲殺害事件を
再捜査させてください!
(古賀清成)なあ 目力。
この事件のどこに
文書があるんだ?
文書ですか?
これです!
「も」?
「も」。
「も」って これ1文字じゃねえか!
これの
何を解析するっていうんだよ。
そうですね うーん…。
ええと… 「も」。
あの… それ
今 使ってるんですけど。
はい。
しかし 須賀氏が亡くなった時に
一緒にラウンドしてたのは
元副総監の城田氏です。
元… 副総監?
(財津の声)ええ。 須賀氏は
元副総監の大学の後輩。
その死の真相は
実に知りたいところじゃ
ないですかね?
5年前の未解決事件から
その真実に近づけば
手柄は 強行犯ではなく
この特対になる。
♬~
なんで 「も」なんだろう?
(岡部)失礼します。 あっ?
(草加)やはり
5年前の須賀氏の手術後に
レントゲン写真のチェックを
担当していたのは中尾だった。
中尾さんは
その医療ミスに気づいていて
その事実を隠したまま
1週間後に殺された。
そういう事になる。
手術を行ったのは
執刀医 第一助手 第二助手
器械出し看護師 麻酔医
外回り看護師の6人。
そのうち 今も
同じ病院で勤務しているのは
当時 執刀医だった
現院長の松河正一
麻酔医の難波達也
看護師の山本敦子と
藤本琴子の4人。
中尾が殺害された時刻
松河正一と山本敦子は勤務中。
残り2人も
それぞれ アリバイがある。
あなたが来てくれて
よかった事が1つだけあるわ。
草加さんの声を
たくさん聞けるようになった事。
やっぱ 先輩も
そう思ってました?
以前は 2文字以上の言葉は
ほとんどしゃべらなかったの。
また…
倉庫番が刑事みたいな事を。
おや? わざわざ 下まで…。
どうしました? 岡部くん。
(岡部)はい。 魔女に これを…。
鳴海主任に これを。
どうも。
どうぞ 続けてくださる?
手術に関わった残り2人
第一助手と
第二助手は
一緒に 他の病院に移っている。
あっ この病院の名前…。
この人…
松河森次先生!
自分が数カ月前 死にかけた時に
助けてくれた先生です。
ああ お前の結婚の?
えっ 結婚するの?
松河森次…。
院長の松河正一の弟…。
ああ… 懐かしいな。
あっ あっちのほうでも
よく リハビリとかしたんすよ。
病院で必要以上にワクワクするな。
…はい。
(森次)矢代朋さん?
あっ!
久しぶり。
うん。 もう すっかり元気だね。
はい。 もう このとおりです。
ありがとうございます。
いやあ 驚きました。
ご遺体から
鉗子が見つかったと聞いて。
5年前の手術は
何も問題なかった。
当然 レントゲンチェックも
したはずなんです。
そうですか。
我々が調べてるのは
5年前に
そのレントゲンチェックをした
放射線技師
中尾さんの殺害事件です。
中尾の?
そんな昔の事件を?
はい。 我々は
未解決事件専門の部署なんです。
へえ…。
ああ ならよかった。
前の仕事より安全そうだね。
えっ?
あ… 本当にお世話になりまして。
先生は 中尾さんが殺害された日は
ご自宅でしたよね?
はい。 それに 僕は
中尾くんと個人的な付き合いは
ありませんでした。
それにしても こんな形で
矢代さんに また会えるなんて
なんだか 縁を感じるな。
えっ 縁?
なんでも協力するね。
はい。
(小蓮)器具の数を
確認させたのは私です。
手術後の器具の数は
手術前と一緒でした。
それを間違えるような
バンフェンではありません。
バンフェン?
中国語で馬鹿という意味だ。
なんで 中国語知ってるんで…。
シッ!
(草加)松河先生と同じの時期に
この病院に移られたそうですね。
はい。 モリジ先生は
立派な先生なので。
モリジ先生?
弟のほうの松河先生の事です。
松河総合病院では 職員は
マサカズ先生 モリジ先生と
呼んでました。
漢字の森次という字は
モリジとも読めるでしょ?
も も… モリジ…。
闇金の取り立て人だった
茂木の「も」。
モスキートペアンの「モ」。
それに
医者のモリジの「モ」ですか。
松河森次先生は
事件とは関係ないと思いますが。
念のために 当時の重要参考人の
茂木にも会ってきましたが…。
何度も言ってるけど
殺したりしませんよ。
そもそも 死んじゃったら
金が取れなくなるんですから。
殺された中尾さんは
なぜ お前に借金してたんだ?
それが 女でもパチスロでもなく
フッ… ソシャゲだって。
ソ… ソシャ… ソシャゲ…?
ソシャゲですか?
ああ。 多い時で
月 数十万も課金していたとか。
へえ… もったいない。
で あれは何してるんすか?
ペアンで亡くなった須賀さんと
松河総合病院の関係を
強行犯で調べていたら
変わった文書が出てきたってね。
あっ ビラですか?
ああ…。
ゲバ字って熱いわ。
へっ? ゲバ?
ゲバ字よ。
1960年代の学生運動当時
ビラを作る際に
筆跡で身元が割れないように
全て直線で書かれた文字なの。
ああ このライン…
胸が熱くなるわ。
ほう…。
これに胸熱って…
どんだけ文字フェチなんすか。
5年前の手術の頃
松河総合病院では
兄の松河正一と 弟の森次が
次期院長の椅子を巡って
対立していたらしい。
えっ… 松河先生が兄弟で対立?
これは
その頃 病院でまかれたビラ。
こんなに熱い文字を書くなんて
恐らく… 学生運動経験者ね。
年齢は 60代半ばから70代前半。
このビラが まかれた直後
松河総合病院で
同じような年格好の職員が
退職しているはず。
どうして
病院の職員なんですか?
それに 若い学生運動家だって
ゲバ字を書くかもよ?
長年 病院に勤めた人物なら
こういう 内輪のネタを
入手しやすいはず。
それに 今の学生は
「たたかう」と書く時…。
この字は使わない。
ああ…。
(寺井文蔵)松河総合病院は
経営難で困ってた。
寺井さんは 経理ご担当で
よくご存じだったんですよね?
(寺井)おうよ。
ああいう個人病院が
安定した経営をするためには
どうしても 国からの金が必要だ。
そこで 先代院長は…。
厚労官僚の須賀氏を
頼ったんですね?
もう!
話の途中で口挟むなよ!
すいません。
それで 須賀さんは?
須賀は
金が病院に渡るように計らった。
しかし それ以来
先代は須賀の言いなりになった。
言いなり? それは…。
病院の利益の一部を
自分の嫁さんが社長してる
会社に
コンサルタント料として
支払う事を要求してきた。
なんと…。
聞き上手だな 矢代。
その事実に不満を持って
あのビラをまいたんですね。
おうよ。
(草加)外に捜査に行かないのか?
はい?
なんですか? 急に いい声で。
なんか 近頃
楽しそうにしてるから。
全然…
それに あの子が来てから
ここの仕事が楽になるどころか
余計に
手がかかっている気がしません?
今までは
残業なんて全然しなかったのに。
まあ… 確かに。
でも もし
文字から繰り出される空想という
推理が許されるなら…。
車を出して頂ける?
(岡部)これが 松河総合病院
元経理担当の寺井から
任意提出させた
帳簿のコピーです。
よく こんなもん手に入れたな。
つまり
亡くなった官僚の須賀氏は
この松河総合病院を舞台に
不正な錬金術で
金を得ていたという事か。
すごい事実をつかんだと
思いませんか?
フッ…。
そんな事実を明るみにして
元副総監が喜ぶはずねえだろうが。
はい?
はい?
えっ?
とにかく
松河正一の
事情聴取をさせてください。
えっ…。
はっ? なんで倉庫番が?
中尾さんの
ダイイングメッセージの「も」と
モスキートペアンの関係を…。
(岡部)これは俺らの案件だ。
松河正一は強行犯で捜査する。
そう! そうだ そのとおりだよ。
そのとおりだよ
強行犯の新人くん。
いいか?
我々 特対が関わるのは
あくまで
5年前の未解決事件のみだ。
須賀さんの事なんて
全然関係ない。
えっ? 全然?
全然。
でも やってみろって
言ったじゃないですか…。
この件は 全て強行犯に任せる。
えっ?
5年前の須賀さんのカルテ?
手術の詳しい事を
調べたいんです。
文字フェチの先輩に
それを見せれば
何か 解決に繋がるかも
しれないんですが
松河総合病院が カルテの開示を
頑なに拒否していて…。
文字フェチの先輩…?
ちょっと
変わった先輩なんですけど
文字の声を聞いて
真実のかけらを
見つけ出す事ができるんです。
なるほど…。
あっ
もしかして 矢代さん
その先輩の事が
好きだったりして。
えっ?
ちょっ… 何言ってんですか。
先輩は女性です。
先生こそ
以前 お兄さんともめてた
っていうのは 本当ですか?
ああ… 昔の話ね。
よし! 矢代さんに協力するって
約束したもんね。
えっ?
私が須賀さんを殺した?
フッ… 言いがかりもいいとこだ。
「鉗子が 体の中に
残っていたからといって
人殺しなんて
できるわけないでしょう」
(川奈部)それこそが
あなたの狙いじゃありませんか?
体に鉗子を残しても
人は すぐには死なないらしい。
しかし
体調不良は常に付きまとい
死期が早まる可能性は
高くなるそうです。
(桑部)しかも 万が一
あとで鉗子が発見されても
問われるのは業務上過失致死だ。
病院が 須賀氏に
いいように利用されている事に
苛立ったあんたは 鉗子を残し
須賀氏が死ぬのを
5年間も待った。
よく考えたなあ。
ハッ…。
何 馬鹿な事を。 だって 私は…!
「だって 私は」…?
なんですか?
今 何を言おうとした!
ねえ ちょっと入らない?
(岡部)はっ?
なんすか?
入ってよ 一緒に。
えっ? いやいや…。
いいから!
(岡部)
ちょ ちょ… 待ってください…。
(桑部)おお… おい
何 まとめて入って来てんだよ!
「だって 私は」…。
須賀さんの手術をしなかった。
えっ?
執刀医が手術をしていない…?
いつから始まったんです?
その震え イップスは。
(川奈部)スポーツ選手なんかが
心理的精神的要因で
それまで普通にできていた動きが
できなくなる症状か。
手術中の外科医の指先にも
見られる事があるらしいな。
おい もういいだろ。 正直に話せ。
これは…
須賀さんの手術をする半年前
父から 病院の経営を任せたいと
言われた頃からです。
それでも私は
だましだまし 執刀を続けていた。
しかし 須賀さんの手術で
失敗は絶対に許されない。
(正一の声)それで私は やむなく
弟を第一助手に選びました。
しかし…。
(森次)止血するぞ。 電メ。
はい。
(心電図モニターの音)
(ドアの開く音)
頼むから 今晩限りで
メスを握るのは やめてくれ。
こんな事 続けてたら
いつか患者を殺しちまうぞ!
わかった。
その代わり
お前は この病院を辞めてくれ。
はあ? どうして?
この一件に つけ込んで お前は
長男の俺から院長の座を
奪おうとするかもしれない。
何言ってんだよ…。 今だって俺は
兄さんを助けようと…!
親父の後継者は俺だ。
一つの病院に
2人のリーダーはいらない。
出ていけ!
出ていけ。
(川奈部の声)なら 須賀氏の
大腸がんの手術をしたのは…。
弟の森次先生か?
じゃあ モスキートペアンも…。
森次ね。
「もりじ」と書いて森次。
あなたの命の恩人の。
お前のお母さんが
結婚させたがってた あの…。
そんな…!
森次先生は
そんな医療ミスはしません!
須賀さんの
5年前の手術のカルテです。
捜査に協力するために 森次先生が
自分の資料を貸してくれたんです。
それに 見てください。
執刀医の松河正一の字は
乱れていても
判読不能ではありません。
あれほど震えた右手で
こんなふうに
字が書けるでしょうか?
ああ… 確かに そうだな。
松河正一は
何か隠しているのでは?
何か隠しているのは
弟も同じでしょう?
えっ?
彼 「5年前の手術室では
何も問題はなかった」
と言ったそうね。
でも 実際は 全然違っていた。
私は 刑事に嘘をつく人間を
信じないわ。
たとえ
あなたの命の恩人であっても。
(桑部)ほれ みろ。
何が「医者に悪い人はいない」だ。
それから これが
中尾の解剖と検証の結果。
中尾の体に残された刺し傷は
右わき腹。
さらに犯人は 刺した刃物を
時計回りにひねっていた。
被害者と被疑者の位置と
刺創の角度から見ると
それは 左手で刺した事による
特有の痕跡。
松河森次の利き腕は?
左利きです…。
それから この「も」の字は
「し」の部分に比べて
2本の横線が
極端にかすれている。
(理沙の声)左利きの人間が
地面に横線を書こうとすると
アスファルトの凸凹に
指を取られて
うまく線が書けないの。
つまり これも 多分
左手で書かれたもの。
右利きだった 殺された中尾自身が
書いたものではない。
左利きの人間が
ダイイングメッセージを
偽造したと?
いつの間に
2人で そんな事してたんすか?
ちょっと待ってください。
それじゃあ 森次先生が
中尾さんも須賀さんも
殺したみたいじゃないですか!
その可能性はあるだろ。
兄の代わりに執刀した
弟の松河森次が
モスキートペアンを
須賀氏の体内に残し
それに気づいた
放射線技師の中尾を刺殺した。
でも 森次先生には
5年前のアリバイがある!
何 熱くなってんだよ。
お前 あの医者に
本気で惚れでもしたのか?
はあ? 熱くなってるのは
そっちでしょ!
私は ただ 私の職務に忠実に…。
楽しそうだけど
アホな痴話喧嘩は
それぐらいにして。
鍵になるのは
やはり 手術の様子でしょう?
そうだ。 手術の前とあとで
器具の数は変わってない。
だとしたら
あのモスキートペアンは
誰が持ち込んだのか…。
器具ナンバーは 250。
two fifty…。
フランス語で
deux cent cinquante。
もっとシンプルに タイ語なら
ソーン・ローイ・ハー・シップ。
うーん…。
中国語で バンフェン。
はあ?
それを間違えるような
バンフェンではありません。
須賀さんの手術の第二助手は
中国 山東省出身です。
なるほど!
それで250… バンフェンか。
文字の神様が下りてきたわ…!
(川奈部)須賀氏の体に
モスキートペアンを入れたのは
あなたですね?
小蓮さん。
犯行の動機は
自殺した妹さんの復讐だ。
(桑部)松河総合病院は
先代院長の頃から
外国からの研修生には
無償で奨学金を出していた。
しかし そんな研修制度は無駄だ
という須賀氏の言葉で
研修制度は 突如 中止になった。
もし
受け入れが中止にならなければ
妹さんは日本に来るはずだった。
あなた同様 医学で身を立てようと
夢を抱いていた妹さんは
そのショックで命を絶った。
先ほど 中国のお母さんに
電話でお話を聞きました。
あなたは その恨みから
製品番号250
バンフェンのモスキートペアンを
須賀氏の腹腔に残し…。
先輩…。
先輩。
わかったから 押さないで。
中国語で「馬鹿」という言葉と
「250」という数字は
同じく 「バンフェン」と言う。
だから 人をさげすむ数字として
使う事がある。
小蓮さん あなたは それで…。
そうよ!
でも 私
殺そうとまでは思ってなかった。
(小蓮の声)
ただただ 許せなくて…。
♬~
(小蓮の声)それが
ペアンが5年も見つからず…。
こんな結果になるなんて…。
意図的にペアンを残せば
それは立派な殺人だ。
しかも あんたは
ペアンが残されてる事に気づいた
放射線技師 中尾も
直接 殺害した!
えっ…?
あっ… あの! ちょっと それは
5年前の事件なんで
我々 特対の…。
はあ? 邪魔すんな!
今 俺ら 強行犯が…。
(小蓮)そう!
私が… やりました。
私が 中尾さんを…。
はあ… どうして
この件の医者は嘘ばっかり。
誰をかばってるの?
はい…?
あなた 右利きですよね?
もういいわ。
中尾を殺したのは彼女じゃない。
えっ? 先輩 ちょっと…。
ちょっと待ってくださいよ。
(妻)天井が高い家にして
ホント良かったわね~。
(夫)そうだな。
《私は知っている》
《あなたは本当は
天井が低くて 狭~い所が
大好きなんだってことを》
《私は ぜ~んぶ 知っている》
(娘)パパ~! パパもやって!
<天井が高い。 だから広く感じる。
その家は 「xevoΣ」>
天井が高いって
最高だな。
《ウソつき》
こちらです。
へえ ここが矢代さんの職場か。
あの…
これは取り調べではありません。
個人的に ずっと不思議で
お話を伺いたかったんです。
ああ… 何?
先生は なぜ
5年前 ペアンに
気がつかなかったんですか?
あっ いや… 森次先生なら
そんな失敗 しない気がして。
それに 警察に嘘はいけません。
そりゃ 本当は
お兄さんの代わりに執刀して
大変だったと思いますけど…。
ああ… そのとおりだ。
申し訳ない。 あの日は…。
(ドアの開く音)
先生は
小蓮さんのやった事を
見て見ぬふりしたんじゃ
ありませんか?
あの日は
手術でゴタゴタもあったし
須賀さんを憎む
小蓮さんの気持ちも理解できる。
それに あなたも
病院を蝕む須賀さんを憎んでいた。
まさか…。
見て見ぬふりをしていたら
殺人幇助ですよ。
随分と うがった見方を
されるんですね。
「うがった」という言葉を
「疑ってかかる」という意味で
使っているとしたら間違いです。
「うがった」は「穿つ」
つまり
「穴をあける」という意味であって
図星をさされた時に
使う言葉ですよ。
でも まあ… あなたが
小蓮さんを守るために
中尾さんを殺すなんていう
リスクは負わないでしょうね。
聞きたかったのは これ。
左から右方向への すれた滲み。
これ 左利きの特徴ですよ。
もしかして お兄さんの正一さんも
左手で字を?
でも 右利きでしたよね?
兄は子供の頃 親父に
左利きを右に
無理やり直されたんです。
僕は 嫌で突っぱねたけど
兄は親父に従った。
そうか…。
じゃあ 手術直後に 右手が震え
使えなかった正一さんは
左手でカルテを書いたんですね。
さすが文字フェチの先輩だ。
(正一)なぜ 私を こんな所へ?
♬~
すみませんが
自分の この右手を使って
ここに
「も」って書いて頂けませんか?
♬~
あの手術があった直後
中尾さんは あなたに言いました。
あの手術があった直後
中尾さんは あなたに言いました。
(中尾の声)正一先生。
(中尾)これ なんでしょうね?
(正一)なんだ? これは。
(中尾)モスキートペアンだ。
先生が 須賀さんの体に
残したんでしょう?
馬鹿な。 なぜ こんな…。
大問題だぞ!
そうですね。
でも これ この位置なら まだ…。
秘密に…
しといてもいいですよ? 僕は。
♬~
お金に困っていた中尾さんは
証拠のレントゲン写真と
引き換えに
あなたに口止め料を要求した。
そして あなたは 約束の日の夜…。
ここで…。
♬~
うわっ マジかよ…。
(舌打ち)
(中尾)あっ… お疲れさまです。
あっ…。 何してるんですか?
私はな 本当は
こんな事とは関係ないんだ。
二度と脅かそうなんて考えるな!
何言ってんだよ…?
金払う約束だろ。
クソッ!
(中尾)ヘヘッ…。
(中尾)はあ…。
あっ そうか。
正一先生が無関係なら
鉗子を残したのは
第一助手のモリジ先生か。
ハハハ…!
♬~
(中尾)ううっ…!
♬~
(理沙の声)あなたは
病院に取り立てに来た事もある
闇金の茂木に
罪を着せようとして
右手で 中尾さんの手をつかみ
「もぎ」と
ダイイングメッセージの偽装を
試みた。
しかし 極度の緊張から
右手のイップスが発症。
左手でつかみ直し 文字を書いた。
♬~
その作業に手間取るうちに
人気を感じた あなたは
「も」の字しか書けないまま
逃走した…。
やめろ!
やめてくれ…。
思い出しちまう…。
あいつの血だらけの手を…。
血なんか
見慣れてるはずなのに…。
クソッ!
詳しい話は あとで聞く。
行こうか。
ちょっと待って!
あと一つだけ…。
あなたの弟の松河森次さんは
ペアンが
須賀さんの体に残っていた事を
知っていたと思いますか?
♬~
森次先生に
食事に誘われました。
おい 目力!
お前な 捜査には関わるなと
言ったはずだぞ!
お前のおかげでな
元副総監から…。
これからも
そこで頑張ってください。
(古賀の声)
「特対は古賀くんのおかげで
目覚ましい活躍だ。 これからも
そこで頑張ってください」って
言われちまったじゃねえかよ!
よかったじゃない 活躍なんて。
嫌みで言ったに
決まってるだろうが この野郎!
なんで この俺が いつまでも
特対にいなきゃなんないんだよ!
…で モリジが何って?
ああ…。
送検されたお兄さんに代わって
院長になったそうです。
…で 事件解決の
お礼を言いたいって。
そう…。 なるほどね。
あなたも 何かやり残した事が
あるんじゃないの?
…はい!
お願いします!
あっ 重っ…。
こんなの持てない…。
上には おもねり
困っている目下の人間は
華麗にスルーする。
誰に なんと否定されようと
それが 俺のやり方だ。
フン。
うっ… 腹黒め! ううっ…。
(岡部)実は僕も ゲームにはまって
7万円 使った事があって。
(草加)まあ たまには失敗もいい。
(桑部)そうだ。
妻子に逃げられた草加さんが
言うんだから間違いない。
で 寂しくなって
美人講師のいる中国語講座に
通い始めたんでしたよね?
シッ!
あっ…。
やだ 幻滅。
階段の途中に資料箱があるので
持ってきてくださる?
ああ…。
あの… 矢代は?
走っていったわよ
モリジ先生の所に。
ハハッ フラれてやんの。
な… 何言ってるんですか!
俺は ただ 同期として…。
でも
全く脈がないって事はないかも。
は…?
私の分析では
マジメくんの前でだけよ
あの子が 自分を「自分」と呼ばず
わざわざ「私」と言っているの…。
私は ただ 私の職務に忠実に…。
あっ…。
まあ ただの空想ですけどね。
♬~
(ノック)
(秘書)失礼します。
矢代さんがいらっしゃいました。
どうぞ。
♬~
食事の時も その格好とは
矢代さんらしいね。
自分が知りたいのは
真実だけなんです。
もう 嘘は聞きたくありません。
先生は 事件発生当初から
中尾さんを殺したのは
お兄さんだと疑っていた。
お兄さんが逮捕されれば
自分が院長になれる。
でも 証拠がない。
先生は病院を出て
チャンスを待った。
そのチャンスが 須賀さんの死と
あのカルテだった。
5年前の事件の再捜査が始まり
自分が 鳴海先輩の
文書捜査の話をした時
先生は もしかしたら 今なら…。
僕は
モスキートペアンを見ていない。
それに 兄は
オペができなかった上に
人を殺して
5年もの間
院長の椅子に座り続けたんだ。
逮捕されて当然だ。
お兄さんも
そう言っていました。
弟は
モスキートペアンを見ていない。
あいつは 絶対に
そんな失敗はしない男だと。
(朋の声)送検される時も…。
これで やっと
身の丈に合わない服を脱げる。
身の丈に合わない服?
私は 好きで
院長になったわけじゃありません。
院長には 優秀で人気もある
弟がなるべきだった。
(正一)「私より弟のほうが上」
「父も そう思っていた」
だから 死ぬ前に 父は
私に院長の座を譲り
弟を外に出せと言ったんです。
病院の汚いしがらみの
犠牲にならないように…。
森次のために…。
お兄さんは
あなたを守りたくて
中尾さんを
殺したんじゃないでしょうか?
もし あなたが
小蓮さんのした事を
見て見ぬふりをしていなければ
きっと 小蓮さんも…
お兄さんだって…
人殺しには
ならなかったはずです。
自首してください。
♬~
ああ… なんだよ
お前でも緊張するのか?
してないよ。
ただ 胃がんのオペは
初めてだから…。
大丈夫だよ。
お前なら心配ないって!
イテッ! …うん。
♬~
♬~
へえ~
森次先生も捕まったのか…。
(ドアの開く音)
そのホルスの目は
男を見る目もなかったのね。
なんなんですか? それ。
でも 刑事に嘘を言う人間は
信じられない…。
本当に そのとおりです。
そう…。
ラーメン屋でも行く?
えっ? ラーメン?
あなたに教えてあげてもいいわ。
私が なぜ警察官になったのか…。
〈このドラマの原作本をプレゼント。
詳しくは番組ホームページへ〉
未来を夢見ていた美人ダンサーの
未解決強盗殺人事件か…。
(財津)
同窓会のメンバーに殺人犯?
(磯野賢治)犯人は
このメンバーの中にいると思ってる。
これだけの交際歴があります。
あなたは千鶴を殺し
その上 友莉子とダブル不倫まで…。
(西島雪乃)ダブル不倫?